2008/06/04

きのこの山

会社の仲間、男女3人ずつでキノコ狩りに栃木の山へ。
途中みんなとはぐれて1人だけになってしまい久しぶりに心細い心境になる。はぐれてからもう1時間経過。雨が近いのか、空気が段々湿り気を帯びてきた。心細さは焦りへと変化してきて、行く先の見当もないまま走りしはじめる。と同時に、木々の緑を透かした大粒の雨が降ってきてしまった。
なんでだかブルーハーツの「トレイントレイン」を囁くように歌いながら、山の傾斜で走りづらいけどなんとか進むと、物置のような小屋があった。多分ふもとの村の人たちの山菜をとりに来たときの、休憩用のものだろう。
確信がないのに開いてるはずと思い、薄い木の扉を押すとやすやすと開いた。

ん?誰かいる? 中に入ると女の人がビニール貼りの椅子に座っていた。
女の人も僕も突然の出会いにおどろいたけれど、よく見ると一緒にキノコ狩りにきていた須田さんだった。須田さんもぼくと同じにみんなとはぐれと言った。
お互い1人ぼっちが2人になった安堵感を共有しながら、リーダー格だった伊藤くんの先走りっぷりを、冗談ぽく揶揄する余裕も生まれた。
須田さんとは普段表面的な話ししかしないけれど、周囲の彼女についての評判はあまりよくなかった。はっきりいって性格が悪い。実は今回のキノコ狩りの参加も、男女の数合わせということは、本人も気がついていたと思う。須田さんが貧弱な小屋の、貧弱な椅子に座り、ぼくと向かい合っているこの状況は最初の安堵から徐々にいつもの打ち解けない緊張状態に変わり始めていた。

小屋の中は土の匂いと、藁だとおもうけど枯れた草の匂いと雨の湿気が混ぜ合わさって、やや重い空気を作っていた。須田さんも僕もお腹がすいてきた。
外は大雨が続いている。みんな今頃はふもとの売店で山菜うどんでも食べているんだろうか。似たような想像でもしたのか、須田さんのお腹がネコのノドのように鳴った。するとすでに結構な収穫であったキノコをリュックから取り出し、須田さんはそのままむしゃむしゃ食べ始めてしまった。
驚いた。 須田さんは性格は悪いうえに、しかも変わっている。須田さんはおいしそうに生のキノコを1つ、2つと食べ進み、ぼくもならおうかどうしようか迷っていると、3つ目を口にしようとした時、「え?」という声とともに座っていたビニール貼り椅子からすべるように、地面にゆるやかに落ちていった。
予感は当たった。須田さんが食べたのは、なんていうキノコでどんな毒成分があったんだろう。大体なんの知識もない素人がキノコを生でたべるなんてどうかしている。

須田さんは特別苦しそうではなかったけれど、体がしびれて動けないようだった。すぐ助けを求めに行動しないといけないのに、そうさせなかったのは、須田さんの置いていかれるのではという心細さと恐怖が混じった表情だった。
その表情は下に敷物なんてない、ただの固い土の上に仰向けで寝ている、身動きがとれない須田さんのこのうえなく無防備な印象を強めていた。
無防備。。。。?
ぼくは須田さんを辱めたくなった。まず足首をそっと握ってみた。少し泥がついている薄手の靴下の上から握ってみた。案外足首が細いのが嬉しかった。今度は靴下をくるぶしまでさげて、ややとがったくるぶしを舌でペロッとしてみる。
須田さんの表情を確認してみる。ぼくの眼をみているけど、力がない。状況が理解できないのだろうか。。。須田さん、こうやって観察するとバランスのいい体型だったんだね。
須田さんのジーンズのボタンを外しファスナーをゆっくりおろす。ファスナーが末広がりに解放されてゆくと下腹を覆う薄クリーム色の下着が垣間みれた。ジーンズの淵をつかみ、ずりおろそうとする。須田さんの腰の張りが手間取らせるが、なんとか下着と一緒に土手の部分を隠す状態までおろし、そこであえてとめておく。腰骨は十分さらされて、脚の付け根からはえる線も少しだけみえる。
じわじわと須田さんが恥ずかしがっている様子が伝わる。ややふくらんでいる下腹にうっすら汗をかいている。そうだ、中途半端な状態で覚醒されては困る。
ぼくは須田さんのリュックに残っているキノコをなるべく素早く咀嚼して須田さんに口移しした。鼻をつまむとなんとか飲み込んでくれた。今度は上着のパーカーのファスナーをゆっくりおろす。 (つづく)

3 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

嫌われている須田さんが、
誰もいない山小屋で、
ジーンズを下げられ、
恥ずかしがっている。
なんといやらしい。
こりゃ、変態だ!
続きが読みたい。

匿名 さんのコメント...

確かに「嫌われてる」ってところがいいですね。
結末が楽しみです!

匿名 さんのコメント...

ちょっとヤな女への、突然頭をもたげたエロごころ。その気持ちが、すんごく良くわかります。面白いので、次が早く読みたいっ!